「その瞬間はわからなくてもいいじゃないですか」
公開日：
:
最終更新日：2017/03/05
et cetera
> そんなことはない、その瞬間はわからなくてもいいじゃないですか
> 耕治人（こうはると）
（折々のことば 選・鷲田清一）
認知症の妻に面会することを、
「会っても妻は事態を理解できないはずだと躊躇（ちゅうちょ）」している夫への知人のことば。
（リンク先より引用）
認知症だと、本当にその場では「理解できていない」のだろう。
でも、このことは僕を安心させる。
対立した人じゃなくても、
その瞬間には通じていないと感じられる時がある。
リンク先のことばのように、
「その瞬間はわからなくてもいいじゃないですか」
ことばが沈殿していつか浮かび上がることもある。
宇宙に飛び立ったロケットのように遠くに行ったと思っても、なぜかいつか相手に届いていることもある。
嫌いな相手からのことば、受け取りたくないことばが、いつの日か自分を最も豊かにしてくれることもある。
出会いとは、場所と時間が交差することだけれど、
相手への贈り物は、そんな場所、そんな一瞬に限られるものじゃない。
さらに言えば受取った人は、
自分が気づいていない意図や願いまで含めて相手は受け取ってくれている
ことがある。
相手に贈り物をすることは、自分が贈り物をしたいから。
相手にそれ以上を求めるのは過ぎたこと、かもしれない。
Follow me!
関連記事
-
-
「ピンポン球は真上から一点を目がけて落とすと、高くはねあがる」
> ピンポン球は真上から一点を目がけて落とすと、高くはねあがる > 哲学者の故鶴見俊輔さん （一
-
-
話したいけれど話せない話を
> 知った人間に話せば相手の耳が腐る。知らぬ人間に話せばこっちの口が腐る。だが、話さずにいれば胸が腐
-
-
人は相手に合わそうとする
Concert for Lost Voices 009 / jvh33[/caption]
-
-
「やっぱり生きていくのが面倒くさい」
> やっぱり生きていくのが面倒くさい > 写真家の父 （折々のことば 選・鷲田清一） 写
-
-
自分の悩みで頭がグルグルになったら その２
自分の悩みで頭がグルグルになったら その２ ～～～～～～～ おしゃれのことはわからんけど、今
-
-
「後者」になった原因ではないけれど、かなり奥深い原因だったという話
「前者・後者」で僕が思っていることを、数記事を書きました。 ～～～～～～～ そもそもは、この水野
-
-
大人の宿題―発想以前の発想法!
大人の宿題―発想以前の発想法! By 山名 宏和 http://astore.amazon.co
PREV :
立ち止まるのも、すぐに歩き出すのも、一休みするのもあり
NEXT :
「解散」
