人造細胞を組み合わせたら人間になる？

公開日： 2012/04/05 : Open-minded Life lit

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　　The Open-minded Life little　2012.04.05
　　　　　　　　　　　＆
　仕事のプロのためのコーチング技術 MINI　2012/04/05
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　コンサルタント（Consultant for you）の若狭喜弘（Yoshi：よし）です。
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　昨日ロボット教室で、ある生徒さんがロボットを作りながらこんな風に話
しかけてくれました。
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生徒「人工心臓ってあるのかな？」
よし「人工心臓はあるよ。手術時や心臓機能が弱くなった人は使っている
　　　よ。」
生徒「いやいや、細胞から作ったやつ。人造心臓というのかな？」
よし「詳しくは知らないけれど、研究室レベルではできているんじゃない
　　　かな。」
生徒「そういう風に内臓全部ができたら人造人間になる！」
よし「人間を部品、パーツに分解できるけれど、パーツを集めても、人間
　　　の形にはなっても人間にはならないよ。ね？」
生徒「・・・・・」
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　テーマは、細胞培養して作る人間の臓器（話は心臓）についてです。
　相手は小学生です。
　だからと言って、あまりそういうところで、
　　　　「どうせわからないだろうから」
　という躊躇や遠慮はしませんね。私（Yoshi：よし）は。
　哲学的な話、人間論の話、人間機械論の否定の話が入っています。
　この話は、人間の臓器だから、というわけでもありません。
　すべてにかかわる話です。
　人間を小さく分解していくと、シンプルな機能を持つ、小さな破片になり
ます。
　で、その小さな破片を集めて元と同じ形にしても、もちろん、似たような
形のものに組み上げたとしても、人間にはなりません。
　全てのパーツを連携させるのが大変ということもあります。
　パーツごとが互いに影響を及ぼし合う、「相互作用」といったものもあり
ます。
　ですが、もっと根源的に、不思議なことに、元の形のものもまた『シンプ
ル』だったのです。
　機能や要素としては、それこそ多様で複雑なものですが、ひとまとまりの
「何か」とみると、とてもシンプルな、ある種役割を果たす、ある人間性を
もった『人間』となります。
　いわば、もっとシンプルに、一人一人違う色で個人を表すようなものかも
しれません。
　それを、人間が意識的に設計して作り上げることは、現在のところできま
せん。
　将来も、できるとは思えません。
　そんな話です。
　ここまで書いて思い出したことがあります。
　『教育』って、「人間が意識的に設計して作り上げること」と思われてい
ますね。
　「この子を変えたい」とか、「わからせたい」とか。
　私は教育を考えると、
　　　　「サポートはできるが、枠に沿うように作り上げることはできない」
　と考えますが、世の中では様々な形で「人間が意識的に設計して作り上げ
よう」をする力が働いているようです。
　それも、「できる」と強い信念を持って。
　もちろん、それは学校だけではなく、社会でもです。
　私たちは、「人間の何を見るか？」
　それが大事だと思いませんか？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　若狭喜弘（Yoshi）
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