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非常事態時の「前者・後者」の役割は?

公開日: : 最終更新日:2016/12/05 et cetera-前者・後者, et cetera

熊本地震が発生以来、ずっと考えていることがあります。

  「災害発生時に、『前者・後者』はどんな行動をするだろうか?」
  「『前者・後者』はそれぞれ、どのような行動をしたら最適だろうか?」

災害発生時には、一瞬の判断が生死を分けることがあります。
そこまでいかなくとも、
安全・怪我が分かれたり、
貴重品を持ち出せたり、
非常持ち出し袋を持ち出せたり、
食料品・水が用意しておいただけ使えたり、
家事を出さずに済んだり
といった分かれ目があります。

その瞬間には何が正解かわからないし、
けれども一人一人が、できるだけ生き延びる確率が高い行動をしなくてはいけません。

訓練で慣れておく?
手順をしっかり覚えておく?
優先順位をできるだけ早くパパッと決められるようにする?

以下、僕の体験を書きます。
大学生時代、大学の寮に住んでいました。
和気藹々とした寮でした。
ある時、コンパの後ではなく、日常の暮らしの中で、ある寮生が突然ベッドで息を引き取り、亡くなっていました。
そのあとは大騒ぎです。
警察、救急車、ご家庭を呼ぶなど、連絡をし、あたりは騒然となりました。
そしてテレビクルーも来ました。
関係者には、寮内に入っていただくのは当然にしても、テレビに外から部屋の様子を撮影させるわけにはいきません。
僕は、テレビクルーにやめるように言うのみでした。
僕は、寮委員長の立場でした。

今だから、当時なぜそんなことしかできなかったかわかります。
僕は、純然たる「後者」です。
「役職」として最適な行動を取ろうと一所懸命に考えました。
でも、自分に中にその場で使える成功体験がなく、考えも大したものではありませんでした。

僕はその時、「役職の権限」で、そのような判断が得意な人に権限を委託すべきでした。

他にも、僕が「後者」だっただからうまくいかなかった記憶しか残っていない経験がたくさんあります。

自分が経験値を上げて実際の現場で使い物になるよう努力する前に、

『「前者・後者」のどちらか知る』

ことのほうが大切です。

努力するのは尊いのですが、
経験値を上げる前に目の前の出来事は次の段階に入っていってしまいます。

まずは自分を知り、問題を切り分けてできることをするのが大切なのです。

上記大学時代の話は、このようにしたらより適切だったと思われます。
・役員の中の「前者」に指名して、指示を出してもらう。
・もしくは、緊急時の経験値が高い上級生などに依頼する。

そして、肩の荷が少し軽くなった僕は周りを見回して、全体的な抜け落ちがないかどうかを判断して動く、という手があったと、今になってやっとわかりました。

僕の得意技は、最前面で瞬時に判断を下していくという「前者」的な振る舞いではなく、
「編集する」という視点とともに、
「抜け落ちがないか全体を観察しつつ、バックヤードのキーパーをする」
でした。
これに専念できるように段取りを整えればよかったのでした。

あなたにも、このような経験はありませんか?

ちょうど、1週間後の土曜日、「前者・後者を判定する会」を開催します。
あなたも、自分のことを見直してみませんか?

(続く)

==後者の若狭 喜弘が主催する「前者・後者を判定する会」==
日時:2016年4月30日(土) 13:15~16:45
   その後懇親会予定
場所JR南草津駅前 フェリエ草津5階会議室
定員:10名

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