一番簡単なコーチング講座 Coaching Basics Lite
公開日:
:
et cetera
(※以下の記事は、「顧客満足度の高いプロフェッショナルのためのコーチング技術」に掲載したものと同じです。)
ある方から、
「地震などにより精神的に影響を受けた人へのサポートにコーチングの簡
単なことをお伝えしたらとても有用だと思うよ」
と提案いただきました。
そこで、変則的になりますが、「Core Infinity 通信」を復刊第1号として、
日常のマネジメントでも使える、「一番簡単なコーチング講座 Coaching
Basics Lite」をお届けすることにしました。
【一番簡単なコーチング講座 Coaching Basics Lite】
「これだけ覚えて、実行したら、コーチングっぽくやれる」
というものをお伝えします。
「っぽく」って!
と思われるかもしれませんが、
これだけで出来たら、『私(Yoshi:よし)の立場が無い』ということで。
さて、
お伝えすることは2点です。
『流れ』
『コーチング会話の最小サイクル』
たったこれだけです。
1.流れ
率直な会話ができる雰囲気を作る。
・最初にお互いに気持ちよく話せて、気持ちよく聴ける関係を作っ
てください。
・笑顔で迎え入れ、肩の力を抜いてもらうことです。
・考えなくても答えられる、Yes or No で答えられない、世間話か
ら始めましょう。
・本題に繋がるようなものであれば、なおさら望ましいです。
↓
「どうしました?」
・今の状態を話してもらいます。
↓
「どうしたいですか?」
・理想とする状態を話してもらいます。
・ここまでに、たっぷり時間を掛けてください。
クライアント自身が話していることに、「満足」「納得」を感じ
ているか、観察してください。
違和感があったら、躊躇無く前のステップに戻りましょう。
↓
「最初の一歩に何を、いつしますか?」
・具体的な行動を決めます。
・もちろん、その前に行動の全体像を話してもらっても構いません。
↓
「ここまで話してみてどうですか?」
・クライアントらしい目標になっているか、自分自身でチェックし
てもらいます。
個別の説明は不要ですね。
この内容で、コーチング面談時間の75%程度を目安に進めてください。
残り25%は、
クライアントが話していることに違和感を感じているようでしたら、必要な
だけ前の段階に戻って構いません。そのときは、クライアントにフィードバッ
クし、許可を得ましょう。その時間手的余裕です。
もしくは流れが終わった時に、それに繋がるテーマが出てくるかも知れませ
ん。面談時間内では途中まででも結構です。その続きは、クライアントが終了
後に話を勝手に進めます。
このように、クライアントがその時間を満足して終わるために、コーチング
の流れに拘らないでください。行ったり来たりしてもOKです。
2.コーチング会話の最小サイクル
「質問する」
・「あなたにとってどういう意味がありますか?」など、「”あなた
は” 主語」で質問してください。
・クライアントの重心の点の位置に一緒に立っているイメージを持
ちながら。
↓
「聴く」
・内容を聴くのに全能力の30%を。
・残り70%は、言葉と雰囲気の一致感、動機、言外にあるもの、
大切にしているもの、障害に感じているものを、耳、目、雰囲気
で捉えてください。
・クライアントから一歩離れて全身をくまなく観察しているイメー
ジで。
・ただし、目線はクライアントの目から外してはいけません。二人
の信頼関係は、目線のみで繋がっています。
↓
「フィードバック」
・話をキーワード1語にまとめて伝えましょう。
・そして、「私は、○○○と受け取りました」と、前項「聴く」で
観察した「言葉と雰囲気の一致感、動機、言外にあるもの、大切
にしているもの、障害に感じているもの」のうち一番大切なもの
を簡潔に伝えましょう。
・伝えるときには、前項「聴く」と同じく、クライアントから一歩
離れたイメージで伝えてください。
・もちろん、互いの信頼関係を胸に置いて伝えましょう。
↓
「質問する」
・上記の最小サイクルを通して気づいたことを、「”あなたは” 主語」
で質問してください。
↓
:
何回もこの最小サイクルを回しつつ、「今の状態」「求める状態」「最初の
一歩」「会話の振返り」という流れを進めてください。
大切なポイントは、
「質問」は「”あなたは” 主語」、「フィードバック」は「”私は” 主語」です。
あとは、社交ダンスのように、「質問」で一つの重心に乗り、「聴く」
「フィードバック」で手を繋ぎつつ身体を離します。
楽しいダンスを踊ってくださいね。
以上は、本当の基本の「一番簡単なコーチング講座 Coaching Basics Lite」
です。
さらに学ぶことで、逆のことが望ましい場合やそれぞれのステップを効果的
に行う方法を知ることが出来ます。
でも一番勉強になることは、クライアントさんからの生の反応を、「クライ
アントからのフィードバック」として受け取ることです。
ぜひ実践を重ねてください。
同時に、コーチを必ず雇ってください。
コーチは、クライアント以上に心を開いて接していきます。
クライアントのプラスのエネルギーも、マイナスのエネルギーも、そのまま
受けます。それらは、あなたの元気の元になることもありますが、ストレスに
なることが多いです。
また、あなたとは違うところに強みを持つクライアントの場合、馴れないう
ちはかなりのストレスになります。
それらを解消するために、コーチを必ず雇ってください。
それで、実践結果をぜひ教えてください。
楽しみにお待ちしています。
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