小さい世界しか見えてなかった
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et cetera
> 恥ずかしさとは、表現の稚拙さではなく、これが小説だと思いこんでいる世界の狭さ、せこさに感じるものかもしれません。
> 角田光代
(折々のことば 選・鷲田清一)
後になって、
「あの時はわかったつもりになっていたなあ」
と思うことはよくある。
そのことを「恥」と思ってはいけない。
その一瞬一瞬を、100%出していくだけ。
それが唯一のトレーニング。
どれだけ慎重にやっても、
未来の自分から見ると浅はかだし、
経験を積んでいる周りの人から見ても、とても狭いもの。
で、人はつい「技術」に問題があると思って、
「技術を身につける」方向に努力する。
けれど、自分が見えている世界が
狭く、許容している多様性が低いのが原因。
それは、誰かに教えてもらうものではない。
自分で発見するもの。
それは、この世界の平均的な世界を知っていればよいのではなく、
自分が持っている道具で、
測り、考え、判断するものだから、
他人が代われるものではないし、教えられるものでもない。
自分で道具を発見し、手入れをして、
より性能がよいもの、自分の目的にぴったりのものにしていくほかない。
~~~~~~~
でもこれは仕方が無い部分があって、
赤ん坊に生まれて最初は、すべての身の回りのものを無条件に受け入れなければならない。
けれどそのうち、
「根拠なくすべてを肯定して受け入れていたら、このままじゃ具合悪いぞ」と、思うようになる。
だから、一番確実な、自分の身の回りにあって、
確実で、コントロール可能なものだけに絞るようになる。
その確実なものに肉付けしていくので、
世界は最初はとても狭いのは仕方が無い。
こんな、一人の人としての成長を、自分で認めて受け入れることが大切。
どうせまたあとで今の自分を振り返ると、「小さい」と思うものだから。
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